アミタ

アミタは、米国のアウトドア用品製造・販売大手、パタゴニアカリフォルニア州)の日本支社(神奈川県鎌倉市)が千葉県一宮町に新規開店した直営店「パタゴニア サーフ千葉」で、修理ができなくなったサーフボードとウェットスーツを回収し、再資源化工場でセメント原燃料に100%リサイクルサービスを始めた。廃サーフボード、廃ウェットスーツの100%再資源化は日本で初めての試みという。

 従来、再資源化されていなかったサーフボードとウェットスーツのリサイクルの方法を模索していたパタゴニアに対し、アミタが独自技術でリサイクルサービスを提供。回収したサーフボードとウェットスーツをアミタの茨城循環資源製造所(茨城県筑西市)に持ち込み、破砕機で細かく砕いた後、金属部品を取り除き、セメントの原燃料の規格に合うよう他の廃棄物と調合する。

 パタゴニアのサーフボードとウェットスーツは、セメント製造で避けなければならないポリ塩化ビニルを使っていないため、再資源化が可能になった。リサイクル工程では火、水、特殊薬品を使用することなく安全で安価にセメント原燃料が製造できる。パタゴニア サーフ千葉は、太陽光発電、太陽熱利用給湯、LED(発光ダイオード)電球などの導入で環境への配慮を高め、リサイクルもその一環となる。

 アミタは、茨城循環資源製造所に2010年5月に破砕機を導入し、企業からの廃製品、廃販促品などの横流しリスクを解消する機能破壊サービスを展開。耐久年数を超えたキャラクター製品や廃化粧品、廃シャンプーなどを受け入れ、破砕した廃棄物を100%リサイクルして資源にしている。サーフボードとウェットスーツもこのサービスを活用する。