起業の初期投資は少ない方が成功する

起業の初期投資に関して、参入する業種の習熟度が高いほど初期投資額は少なく済みます。反対に、ほとんど知らない業種に参入する場合、投資額は高額になります。事前に想像していたよりも初期投資は少なく済んだと言う人は、大半がその業種で仕事をしていた人です。

 知らない業種に参入したその世界の素人の場合、やはり失敗が多くなります。また、資金を投入する場所が的を得ていないケースが多くなります。そのため、どうしても事前に用意していた以上に、資金を使うことになります。

 初めて起業する人は誰もが、事業を開始すると直ぐに利益が上がるものと思い込んでいます。実際は、7〜8割の人は、事業を始めても利益は上がりません。既存の会社の会社からお客さんを取ったり、新規のお客さんを集めるわけですから、それなりに時間が掛かります。

 開業後にこの勘違いに気付き、起業家は慌ててニーズに合わせたカタチに方向転換を迫られます。この後まで初期投資がもつかどうかが、起業を継続するためのキーポイントです。多くの起業家は、ここまでお金が掛かることを計算に入れていません。

 中には、通常掛かる初期投資よりも相当多く用意して起業する人がいます。初期投資が多いことは、方向転換をしても十分に間に合う額の資金をあるわけです。ただ、資金に余裕がある分、精神的にも余裕があることがアダとなって、逆に失敗するケースも少なくありません。

 どうしても、資金に余裕があると、自分で汗と恥をかくことをしたがりません。そのため、起業家としてスキル向上の志がないため、人とは少しでも違う独自性が求められる起業には成功しません。この辺が、初期投資と起業との相反する難しいところです。