競争相手のいない市場は厳しいが壁を破ると・・

デフレ経済の現在は、起業にとって決して環境はよくありません。起業は借金をして初期投資をし、将来の収益で借金の返済を行ないます。デフレの時は、普段と違って借金が一段と重く圧し掛かります。
そのため、資金回収がしやすい利益率の高いビジネスを探す必要があります。マネジメントの世界で云う、まったく競争相手の存在しない市場で事業を行う「ブルーオーシャン戦略」です。
ただ、競争相手のいない市場は、消費者や国民から認知されていない市場と言うことになります。いくら素晴らしい消費やサービスでも、認知されていないモノを売ることは大変なことです。
Y さんが起業をしたのは、今から10年前の56歳の時でした。それまで自衛官だったY さんは、退職後の起業はまったく考えていなかったようです。
ただ、学校を卒業して自衛隊一筋で人生を歩んできたY は、50歳を過ぎてから3人の部下の自殺に遭遇していました。3人とも自殺の原因は不明です。
Y さん自身、日々の多忙を極めた仕事に、自分の能力を超えていることを感じていました。そんな経験があり、知人からも「隊員や会社従業員の悩みを聞く会社を作っては?」の助言もあって起業に突き進みました。
Y さんの会社の特色は、年中休みなしで24時間体制を引いていること。また、臨床心理士などの資格を持つカウンセラーが、あらゆる相談に対応していることです。
わが国では、この分野の民間企業はまだほとんどありません。ブルーオーシャンの世界なのです。Y さんは会社設立から8年、自前のカウンセリング担当者を置くことのできない中小企業を対象に、約380社と契約を結んでいます。
多くの企業と契約を結んでいることが実績となり、新たにカウンセリングを依頼する中堅会社が、後を絶たない状態です。実際、今の会社従業員は、そのくらい多くの悩みを抱えています。
起業では、自分が臨床心理士の資格取得を目指すことも一つの方法ですが、会社を作って資格者を集めることも方法です。あなたも、回りのブルーオーシャンを探してみてはどうでしょうか。