出世ができないなら、起業をしようか

「就職先が見つからないから、起業でも考えようか」なんて人は論外です。「(会社で)出世ができないなら、起業をしようか」と考える人も問題ありです。

何故、自分が出世できないか、冷静に考えることができるなら、起業しても道を踏み外すことはありません。ビジネスパーソンが出世できないのは、それは引き上げてくれる人がいないからです。
会社の中だけでなく、この世の中で頭角を現すことができるのは、誰か引き上げてくれる人がいるからです。下は会社の主任から、上は政府の大臣や大学の教授まで、全て誰かが指名してくれるから出世できます。
同じ社内でも、まったく知らない役員が、あなたを課長や部長に推薦してくれることはありません。あくまでも、直属の上司であったり、過去に一緒に仕事をしたことのある上司です。

そんな人間関係が嫌で起業を考える人がいます。起業することによって、自分ひとりで何もかにも出来るようになると考える人がいます。世の中、そんな単純にはできていません。
起業しても、やはり人間関係はついて回ります。最大の人間関係はお客さんです。会社勤めと違って、起業においては好き嫌いを言ってられません。
また、取引先やコンサルタントとの付き合いもあります。特に現代の起業においては、刺激を与えてくれるコンサルタント、アドバイザー、セミナー講師、中小企業診断士などと出会えるかどうかは、その後の経営者人生に大きな影響があります。

一期一会という言葉がありますが、ビジネスでの人との出会いは、起業の成功にも失敗にもつながります。出会いによって、思いも寄らないアイデアややる気が生まれることがあります。
良い出会いを心掛けてください。決して仲がよくなることでも、一方的に得する関係でもなく、ビジネスにとって刺激になる関係をつくることです。