中国と日本の起業感の違い

起業においても、中国人の多くは会社勤めをして資金を貯め、その後は起業することに憧れていますから、とても積極的です。一説によりますと中国人の起業は、「まず行動を優先」します。準備が不十分でもまず行動を起こし、その後で儲けることを考えると言います。中国人には共通した行動様式のようです。

日本でこのような行動をしますと、ほぼ間違いなく起業に失敗するようです。現在、中国は年間10%近い経済成長を遂げています。約500兆円の国内総生産ですから、50兆円近い新しい富を生んでいます。しかも日本と比べると、業界大手がまだ固定していませんから、起業したばかりの小企業にもパイの分け前は十分あります。
一方日本では、年間成長率が1%そこそこのため5兆円ほどしか、新たな富は生まれません。しかも世界的な大手企業がこの5兆円を奪い合いますから、起業したばかりの小企業では他社が倒産でもしないことには、パイを奪うことは難しくなります。中国のような起業スタイルは、日本では難しい話です。日本でも、現在の中国と同じような起業の時代がありました。1970年代のことです。

人口が13億人の中国に、1億人の事業者がいると言われる現在の中国です。日本人がこの方法を真似ることはありません。日本人の方が緻密で、お客さんニーズに応えた起業をしています。今更、馬力だけの起業には惑わされず、自分のスタイルを貫くことが大切と考えています。