社長の決断

「みんなで額を寄せ合い分析をし、いろいろ議論して、出てきた結論を社長が取りまとめて、それを社長の決断と勘違いしている人がよくいる。しかし、そんなものは決断でもなんでもない。社長の決断とは、やってみないとわからない、否、やってみても、ずっと後になってみなければわからないことを、やる前に決めることである。…これは思い込みをするしかない。思い込みができない人は社長にはなれない。…私はこうした決断を過去に何回かしたつもりである。まだ、その道は天国への道か地獄への道かわからない。決断をためらってその場に立ち尽くしている会社は、少なくとも地獄に行くだろうということは知っていた。だから、その時決断したのである」

松井道夫『おやんなさいよでもつまんないよ』)